【二子玉川店】パターンメイド会限定レザー紹介
皆様こんにちは。
二子玉川店の可知です。
いよいよ来週の15日(金)から二子玉川店にて
春のパターンメイド会が始まります。
今回はパターンメイド会で選べる限定レザーを
私の視点からご紹介させて頂きます。
革を生産している各国タンナー別にご紹介して参ります。
先ずは1946年創業フランスの名門タンナー
デュプイ社から。
三陽山長としてはおよそ5年振りに復活したデュプイのシャトーブリアン。その名前に恥じぬ決め細かい肌理と、しなやかでかつ適度なハリがあり靴に仕立てた時の仕上がりには太鼓判を推せる一枚です。
展開色はブラック、ネイビー、ブラウンの3色。
この革はドレス顔のデザインに相性が良いので、
ストレートチップやホールカット、ダブルモンク、外羽プレーントゥなどメンズシューズの定番的デザインにお勧めです。
同じくデュプイのプーマエイチ。
この少し変わった名前のカーフレザーはデュプイ社ではかなり前から生産している定番的レザーで、最大の特徴としては雨などの水に濡れても革が変質しづらい加工を鞣しの段階で施しているので、防水スプレーをかけておけば雨の日でも安心して使える頼もしい一枚です。
ただし撥水や防水機能とは違いますのでご注意下さい。
この革を選ぶ際はソールをラバーソールにして、
晴雨兼用靴としてお作り頂くのがお勧めです。
色はブラックとブラウンの2色展開です。
デュプイ社からは最後になります。
靴のライニング用としてご用意している一枚。
アッパーとしても使用できるレベルの革で、
きめ細かく強度もあり、靴を長く履く上でこの素材を選んでおけば良い経年変化が期待出来ます。
今回は定番のベージュと新色でブラックをご用意致しました。
ブラックの方は革の色が汗で落ちやすい為、濃色の靴下でお使い頂くのがお勧めとなります。
こちらは1842年創業フランスのHAAS(アース)社です。
三陽山長の謹製シリーズでもこちらの革を使用しています。フランスの中でも飛び抜けた名門タンナーの一つ。
アース社の定番オイルドレザーのユタカーフはその
表面に押された独特な菱目模様の型押しと、時間をかけて革の芯迄浸透したオイルによりモッチリとした柔らかさが特徴です。
この革は見た目にはカジュアルな雰囲気ですが、靴になると不思議な気品が感じられ、上質なカジュアル靴を作るにはお勧めの一枚になります。
色はブラック、ダークブラウン、ブラウンの3色。
以前にアース社の方と直接お話しさせていただいた際に印象的だったのは、自社の革を本当に素晴らしいと思われていて、私達のこの素晴らしい革を是非見て欲しいと言う真っ直ぐな気持ちが伝わって来たのを憶えています。
続きましてはイタリアのタンナーに移ります。
イタリアの名門タンナーで1930年創業のイルチア社
です。
今回のパターンメイド会での目玉の一つでもあります初登場ミュージアムカーフの型押しレザーです。
ラディカロシアンと名前が付いたレザーで、ロシアンはロシアンカーフを模した型押しのイメージから名前が付いていますが、ロシアンカーフよりも型押しが細かいので型押しでありながら上品な雰囲気の一枚です。
このラディカロシアンは市場の流通量が少なくあまり見かけない為、靴にした時の新鮮さでは一番のレザーではないでしょうか。
今回はスティール(グレー)、ネイビー、ボルドー、ブラックレン(チェスナット)、ダークブラウン、グリーンの6色展開と豊富に揃えました。
ただし各色数量限定の為、是非お早めにチェックをお願い致します。
この一年でパターンメイド会限定レザーの定番になりつつあるラディカミュージアムカーフ。
今回は新色も追加して、スティール、ブラック、ネイビー、ボルドー、ブラックレン、キャメル、ダークブラウン、グリーンの8色展開です。
ミュージアムカーフはタンナーの職人が数日かけて色を重ね、この美しい深みのある色を生み出しています。
そして靴にした時もこの革は色落ちが少ないのでお手入れし易く見た目に反して扱いやすい一枚です。
オンオフ兼用な一足が作れるレザーなので、お客様からの人気の高さが伺えます。
同じくイルチア社の銀付きスエードアリカンテです。
これまで何度もご案内している革となりますが、
スエードで作る時にはやはりお勧めの一枚です。
独特な毛足の長さとぬめり感のある革のタッチで、
靴にした時の豊かな表情が魅力的です。
最後を飾るのは日本の革。
1923年創業姫路坂本商店の黒桟革です。
この革も三陽山長としては初めて取り扱うレザーになります。
黒桟革は型押しされた革の表面に幾度も漆塗りを施して仕上げられた唯一無二のレザーとなります。
姫路の坂本商店が3代に渡って作り続けているこの革は古くは戦国武将の甲冑にも使われており、現在では剣道の防具に使用される事があります。
黒桟革は原皮に黒毛和牛を使用しており、鞣しから加工に至る迄純国産を貫いていて、三陽山長の靴で仕立てた時には日本製ならではの一体感が表現出来るのではないかと思います。
坂本商店のスタッフの方にお会いした際に黒桟革の特徴を教えて頂きました。
漆が塗られているので比較的水にも強く、全くではありませんが幾重にも重ねた漆も取れ難いのと靴クリームなども通常の革と同様に塗ってお手入れ出来るので、靴として長く使って独特の雰囲気を出すのも面白いかもしれません。
色はブラックと藍の2色展開で、藍は本藍染めで仕上げた美しい色をしています。
以上が限定レザーのご紹介でした。
この他に店頭にはラスト1足のみの限定レザーなどもご用意しておりますので、気になられた方は是非店頭にてご覧いただきたいと思っております。
皆様のお立ち寄りをスタッフ一同心よりお待ち致しております。
ご不明な点などございましたらお気軽にスタッフまでお問い合わせくださいませ。
宜しくお願い申し上げます。
二子玉川髙島屋SC南館5階
TEL:03-5491-2347
営業時間 10時〜20時
担当: 可知・佐々木・森田
アクセス
●東急田園都市線/東急大井町線 「二子玉川駅」下車
●西口(国道246号方面)徒歩2分