【二子玉川店】9/16(金)〜9/25(日)PM会限定レザー詳細
皆様こんにちは。
二子玉川店の可知です。
来週の16日の金曜日からいよいよ秋のパターンメイド会を開催致します。
そして、今回は過去最大量の限定レザーをご用意しております。
パターンメイド会を行う毎に、人気をいただいている世界各国の限定レザーですが、今回もその限定レザーを気になっていらっしゃる方も多いかと思います。
三陽山長のHP内のニュースの方でも革の詳細を載せていますが、改めて私の方からも解説させていただきますので、どうかお付き合い下さいませ。
始めはイタリアのタンナー、イルチア社からご紹介して参ります。
イルチア社は、トスカーナ地方の大規模なヌメ専門タンナー"Vecchia Toscana Group S.p.A."を親会社に持つことで、 潤沢な原皮の中から特に厳選した上質な原皮のみを使用し、特別な皮革を生産することを可能にしています。
1930年代から続く確かな歴史と技術を継いだILCEAの職人たちは、トリノの工場にて
特別な原皮を さらに格の高いボックスカーフやミュージアムカーフに生まれ変わらせ続けています。
こにらはイルチア社のボックスカーフの
『セタニール』
右からブラック、ルースト(オレンジがかったブラウン)、カカオ、ダークブラウン、エバノ(焦茶)
セタニールは、非常に透明感のある美しいカーフで、正統派なドレスシューズのデザインにこの革を選んでいただければ、美しい靴になる事は間違いありません。革のハリ、コシも申し分無く、イルチア社を代表するレザーでもあります。
パターンメイド会ではお馴染みになりつつあるイルチア社のミュージアムカーフ。
色展開はブラック、スティール、ネイビー、ボルドー
、ブラックレン、キャメル、ダークブラウン、グリーンの8色展開。
光が当たる事で独特な斑模様が浮かび上がるのが、
このミュージアムカーフ『ラディカ』の特徴で、イタリアの革職人が一枚の革を数人がかりで、数日かけて色を入れていく事で、この深みのある色模様が生まれ、私達を魅力する革になります。
いつもと少し違う雰囲気の靴を作りたいと思われていれば、この革はピッタリだと思います。
こちらはそのミュージアムカーフに型押しを施した
『ラディカロシアン』。ラディカロシアンは前回の春のパターンメイド会で初登場して人気を博した、まだ市場には流通量が非常に少ないレザーになります。
今回はそのラディカロシアンに、ブラックとキャメルの新色が加わり豪華8色展開です。
色展開はブラック、スティール、ネイビー、ボルドー
、ブラックレン(チェスナット系)、キャメル、ダークブラウン、グリーン。
型押しではありますが細かい模様の為、上品な雰囲気の靴になるかと思います。
イルチア社からは最後になります。
こちらもパターンメイド会の定番になりつつあります、イルチア社が誇るスエードの定番、銀付きスエードの『アリカンテ』アリカンテは毛足が長く、しっとりとして滑らかな触り心地で、その質感はそのまま柔らかな履き心地へと繋がります。
色展開はブラック、新色のゴールドブラウン、ダークブラウンの3色展開。
続いてイタリアのタンナー、ゾンタ社に参ります。
ゾンタ社(Conceria Zonta)は1950年にイタリア北東部ヴェネト州ヴィチェンツァ パッサーノ・デル・グラッパで創業したクロム鞣し専門のタンナーです。
生産のおよそ8割がボックスカーフで、主に高級紳士靴メーカーから品質において絶大な信頼を得ているタンナーです。
こちらは、そのゾンタ社の中でも生産量の少ない希少な『ベビーカーフ』になります。
1年前のパターンメイド会で初登場して好評をいただき、前回の春はお休みしておりましたが、復活のご要望が多く、今回はブラック、新色のネイビー、ブラウン、ダークブラウンの4色展開となります。
カーフと我々が呼ぶ物よりも更に肌理が細かく、滑らかな肌理で、ベビーカーフと呼ばれる所以を靴になった時は特に感じられるかと思います。
こちらは国内の革屋さんが、ゾンタ社に別注した特別仕様でもあり、ゾンタ社の高い舐めし技術を存分に味わえる革でもあります。
ベビーカーフ特有の血筋模様もありますが、それすら美しく見える特別な革だと思います。
続いてはフランスの名門のこちら。
デュプイ社
1946年創業のフランスで最も有名で、フランス最大の生産規模を誇るタンナー。
近代的で合理的な徹底した品質管理で常に高いグレードの革を作り続け、主に仔牛の革を中心に超一流ブランドへの革の供給を今現在も続けています。
こちらはデュプイの『シャトーブリアン』
前回春のパターンメイド会でも大人気のレザーでしたが、今回も登場致します。
色展開はブラック、ネイビー、ブラウンの3色展開。
デュプイのカーフの中でも柔らかく、肌理の細かいカーフであり、クローム舐めしの後にアニリン染料で仕上げた美しい色合いもこの革の特徴です。
シャトーブリアンの名前の通り、良いお肉良い革と言う感じかと思います!
こちらの『ルビーカーフ』はデュプイ社の数ある名作レザーの中で、靴用として最高級に位置するレザーになります。
革の厚み、ハリ、コシ、肌理のバランスが申し分無く、こちらもイルチア社のセタニール同様にドレスシューズの革にピッタリな一枚です。
色展開はブラック、ネイビー、バーガンディ、ブラウンの4色展開。
こちらはデュプイの『マロカーフ』
マロカーフはデュプイ社の中でも、最高峰の厳選された原皮を使用して、革の表面に薄い水シボ模様を浮き上がらせたレザーになります。
靴は勿論、革小物、鞄、ベルトなどの様々レザーグッズに使用されている高級ボックスカーフです。
三陽山長としては、今回初めて取り扱うレザーでもあり、革の表面に浮き上がる独特な模様を、是非靴にして味わっていただきたいと思いご用意致しました。
色展開はブラック、ダークブラウン。
ルビーカーフと同様、マロカーフはデュプイ社の特徴を味わえる革である事は間違いありません。
革の持つ力強さと繊細さ、質感も素晴らしいレザーでこちらもお勧めの一枚です。
今回はお勧めばかりなので、ご紹介していても困ってしまう程です。
デュプイ社の最後は靴の内側の革、『ライニング』になります。こちらもデュプイ社定番のレザーで、様々な高級ブランドで靴、鞄の内側に使用されている間違いない一枚です。革の繊維がしっかりとしており摩耗に強く、滑らかな肌理でライニングとして申し分ないレザー。
色展開はブラック、ベージュの2色展開。
こちらのブラックは汗で色落ちする事がございますので、淡い色の靴下でのご使用はお勧め致しません。
続いてもフランスです。
1984年創業のアノネイ社です。
元々、前述のデュプイ社から独立して立ち上げた
フランスのタンナーの中では、比較的若い部類になるのかと思いますが、デュプイ社同様の高い舐めし技術で、世界的人気のレザーを多数作っている実力派タンナーかと思います。
アノネイ社の『ボカルー』と言う名前のボックスカーフは、三陽山長のパターンメイドレザーの中では定番で選べる革ですが、今回ご用意したアノネイ社の限定レザーはこちらになります。
アノネイ社の型押しレザー『アルカザール』
菱目模様でロシアンカーフの様な雰囲気のある
アノネイ社の人気レザーでしたが、この模様の型押しの版が損傷してしまい、暫く市場から姿を消していましたが、この度アノネイ社がこの版を修理して新たにサンプルを作り、日本に入荷してきた物を買い付ける事が出来ました。
型押しですが、アルカザールは柔らかなレザーなのでカジュアルなデザイン、カジュアルな雰囲気の靴にするには好相性です。
今展開はブラック、ダークブラウンの2色展開。
買い付ける事が出来たものの、元々の生産枚数が少ない為、気になられた方はお早めのチェックをお勧め致します。
続いてもフランスのタンナーです。
HAAS(アース)社
自然豊かなフランス・アルザス地方に居を構える1842年創業のタンナー。 家族経営時代からの伝統を守りつつ、現在は傘下となった大資本から提供される最新の技術を駆使して最高峰の皮革を作り上げます。 主に仔牛の革を中心に、様々な種類を生産しています。最先端技術とアルザスの自然を味方につけた世界最高峰のタンナーの一つです。
アース社のレザーは三陽山長の謹製シリーズで使用していますので、その名前をご存知の方もいらっしゃるかと思います。
今回アース社からは、パターンメイド会限定レザーの中でも人気のこちらが再び登場です。
こちらはアース社の『ユタカーフ』
9種類のオイルを革の奥深くまで浸透させており、とにかく柔らかく足馴染みが良いレザー。
こちらもロシアンカーフを連想させる菱目模様の型押しが特徴です。
ユタカーフはオイルを含ませて柔らかくしていますが、最高品質の革質なので、馴染みはしますが伸び過ぎる事無くいてくれるのもこの革の良さかと思います。
色展開はブラック、ブラウン、ダークブラウンの3色展開。
フランスでも最古参のタンナーの一つ、HAAS社のレザーを是非パターンメイド会でお試し下さいませ。
最後は日本のタンナーになります。
坂本商店
1923年創業姫路坂本商店の黒桟革です
黒桟革は型押しされた革の表面に幾度も漆塗りを施して仕上げられた唯一無二のレザーとなります。
姫路の坂本商店が3代に渡って作り続けているこの革は古くは戦国武将の甲冑にも使われており、現在では剣道の防具に使用される事があります。
黒桟革は原皮に黒毛和牛を使用しており、鞣しから加工に至る迄純国産を貫いていて、三陽山長の靴で仕立てた時には日本製ならではの一体感が表現出来るのではないかと思います。
坂本商店のスタッフの方にお会いした際に黒桟革の特徴を教えて頂きました。
漆が塗られているので比較的水にも強く、全くではありませんが幾重にも重ねた漆も取れ難いのと靴クリームなども通常の革と同様に塗ってお手入れ出来るので、靴として長く使って独特の雰囲気を出すのも面白いかもしれません。
色はブラックと藍の2色展開で、藍は本藍染めで仕上げた美しい色をしています。
こちらの『黒桟角』も前回のパターンメイドから引き続き再び登場。
黒桟革を靴に使用すると個人的な感想ではありますが、出来上がった靴には工芸品的雰囲気を纏っている様な感じを受けました。
その位存在感があり、見る者を惹きつける特別なレザーだと思います。
日本のタンナーでもう一枚。
新喜皮革
有限会社新喜皮革は1951年創業の馬革専業のタンナー(皮革製造工場)です。
欧州の馬皮を原皮から「コードバン」と「ホースハイド」の鞣しから仕上げまでの工程を
自社一貫生産しています。
「コードバン」は革のダイアモンドと形容されるほどに表面は輝きを放ち、
独特の風合いで人々を魅了します。
ただしその光沢を宿すために、他の皮革と比べようのない程の長い時間と、一人一人の職人の繊細な技術力を要して、新喜皮革は素晴らしいコードバンを生み出しています。
その新喜皮革のコードバンからはオイル仕上げを施したオイルコードバンを今回ご用意致しました。
サイズや仕様によって¥55,000〜¥88,000と高いアップチャージと一部選択出来ないデザインの制約がありますが、コードバンの持つ独特な輝きは唯一無二であり、三陽山長でもパターンメイド会ではないとご用意が無いレザーでもあります。
お好きな方は是非この機会にご覧下さいませ。
長くなりましたが、限定レザーのご紹介は以上になります。
ご不明な点等ございましたら、お電話やLINEでもご案内させていただきますので、皆様宜しくお願い申し上げます。
それでは二子玉川店のパターンメイド会にて、皆様の
お越しをスタッフ一同心よりお待ちいたしております。
二子玉川髙島屋SC南館5階
TEL:03-5491-2347
営業時間 10時〜20時
担当: 可知・佐々木・森田
アクセス
●東急田園都市線/東急大井町線 「二子玉川駅」下車
●西口(国道246号方面)徒歩2分