【日本橋髙島屋S.C.店】ハンドフィニッシュレザーのお手入れ
いよいよ新年度が始まり、新元号も「令和」と発表されました。
この4月から新しい環境に入る方も多くいらっしゃると思いますが、頑張ってください!
私たちも皆様を足元から支えたいと思います。
さて、三陽山長の靴にはハンドフィニッシュという仕上げを施している革があるのをご存知でしょうか?
ハンドフィニッシュとは、いわゆる手染めのことで、革の魅力をさらに引き出すため考案された仕上げ方法です。
手間のかかる方法ですが、革に幾度も染色を重ねることで濃淡が生まれ、奥行きのある色合いに仕上がります。
こちらのハンドフィニッシュレザー、お手入れが難しそうと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
今回はハンドフィニッシュレザーのお手入れをご紹介します。
ハンドフィニッシュレザーといっても、特別なお手入れが必要なわけではありません。
基本的には、同系色のクリームを使ってお手入れして頂ければ大丈夫です。
三陽山長オリジナル プレミアムクリーム
¥1,500+税
ハンドフィニッシュ/ブラウンであれば、ブラウンや、マホガニー、チェスナットといったカラーのクリーム。
ハンドフィニッシュ/コーヒーであれば、コーヒーや、ダークブラウンといったカラーのクリームです。
クリームを塗る際はペネトレイトブラシを使うことをおすすめします。
布を指に巻いてクリームを塗るやり方だと、力を加え過ぎて染色を落としてしまう場合があるからです。
クリームを塗り終えたらクリームが定着するよう一呼吸置き、ブラッシングで革に馴染ませます。
最後に、グローブ等で仕上げ磨きすれば完了です。
ムートングローブ
¥6,000+税
このようなお手入れを定期的にしていただくと、綺麗な色味を保つことが出来ます。
続いて、すでに色が落ちてしまった場合について。
今回は、あえて色を落とす為にニュートラルのクリームを塗布してみます。
左がニュートラルを入れたもの。
クリームに含まれている溶剤により、一回の塗布でここまで染色が落ちます。
同様にクリーナーで強く擦ってしまうことも色落ちの要因になります。
この状態から、今度は着色力の強いクリームを使って色を入れてみます。
今回はこちらの2つを使用。
左:ブートブラック コレクションズ/エスプレッソ
¥2,000+税
右:サフィール クレム1925/ダークブラウン
¥2,000+税
こちらが色が抜けた状態から、ブートブラック コレクションズで着色したもの。
かなり色が濃くなりました。
クリームを塗ってから少し時間を置くことで、ペネトレイトブラシの筆跡が適度に残り、アンティークフィニッシュのように仕上がりました。
こちらは色が抜けた状態から、サフィール クレム1925で着色したもの。
コレクションズほど濃くはならないですが、ムラなく綺麗に着色させるのに適しています。
どちらが良いかは、仕上がりのお好みで選んでいただければいいと思います。
退色が進んでしまいお手入れだけでは直せない場合は、染め直し修理(¥3,000+税)もお受けしています。
参考になりましたでしょうか?
ご不明なことがございましたら、お気軽に店頭でご相談ください。
茶系の革靴は、お手入れの仕方や経年変化で色味が変化し、味わいが増していくことが大きな魅力です。
是非、お好みの雰囲気をイメージして、お手入れしてみてください。
それでは本日も日本橋髙島屋S.C.店でお待ちしています。